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フィルム抗菌性試験(フィルム密着法)について

■はじめに

安心・安全・清潔な空間”が求められる現代、抗菌加工製品は人々の暮らしの向上に役 立つ素材として国際的に市場が拡大してきています。私たちの生活に定着してきている抗菌加工製品ですが、その使い方によっては効果が全く得られないこともあります。抗菌加工製品や抗菌剤はその性質を理解し、正しく使用する必要があります。

■「抗菌」とは?

抗菌加工製品ガイドラインにおいて抗菌 加工製品における抗菌とは、「当該製品の表面における細菌の増殖を抑制すること」と定義されています。この定義では、抗菌の及ぼす範囲は製品の表面に限定されており、表面の細菌を増殖させないように加工されている製品を抗菌加工製品といいます。また、対象 が細菌に限定されたため、カビなどの真菌は 含まれません。 微生物制御工学の用語としては、抗菌とは「微生物に抵抗する(Antimicrobial)」という意味であり、微生物の増殖に少しでも影響を及ぼすことを抗菌と表現します。抗菌には滅菌や殺菌効果だけでなく、静菌や制菌などの効果も含まれます。また、「抗菌加工製品であれば洗わなくても菌が増えない」ということでななく、表面に汚れなどが付着し ていると十分に効果を発揮しないため、清潔な状態を保つ必要があります。 抗菌加工製品が潜在ニーズとして求められる産業として、医療福祉関連、 食品加工関連、食品販売店など、また、対象機材としては、医療機器やオフィスで使用されるパソコンのキーボード、マウス、医療施設やビルの電気関連操作パネル、食品販売店ではレジ等、社会生活で使用される多くの物が対象となります。抗菌加工製品に求められる条件としては、以下の五項目 があります。抗菌効果が一定時間持続すること人体に無害なことサニタリー性があること耐熱性や耐食性があること(使用条件や 併用する成分により)安価であること

 

 

■抗菌効果の評価(抗菌性試験)について

日本工業規格(JIS)では、加工されていない製品の表面と比較して細菌の増殖割合が分の以下(抗菌活性値2以上)である場合、その製品に抗菌効果があると規定されています。使用する細菌として、黄色ぶどう球菌(Staphylococcus aureus)と大腸菌 (Escherichia coli)が定められています。 抗菌性試験は、菌数の変化を数値で評価す るフィルム密着法やシェーク法、菌の増殖抑制を視覚的に評価する拡散法や最小発育阻止 濃度(MIC)などがあります。 (1)フィルム密着法 一般的な抗菌加工製品は「JIS Z 2801:2010 抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果」 に定められている”フィルム密着法”に基づ いて試験が行われます。「ディスポリ」はフィルム密着法を採用しております。

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